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[CFS] ブログ村キーワード

働き盛りに多発「慢性疲労症候群」
原因不明の発熱、脱力感が続く

ある日突然、全身の倦怠感に襲われ、疲労や微熱が続く「慢性疲労症候群」(CFS)。
働き盛りの20代~40代で発症する例が多いが、詳しい原因は不明で根本的な治療法もない。
症状はうつ病と似ていて診断は難しく、病気を知らなかったり、認めなかったりする医師もいて、精神科や内科をたらい回しになる患者もいる。
(細川暁子)

難しい診断 たらい回しも

東京都内の女性(40)の体に異変が起きたのは2009年3月。
39度の熱が出て、解熱剤を飲んだが一週間以上も微熱が続いた。
頭がボーっとして会話の内容が理解できなかったり、少し動くだけで息切れしたりするように。
全身の筋力が低下して、次第に鍋がつかめないほどになった。
治療を受けたが、症状は軽減せず、半年後にCFSと診断された。

女性はシングルマザーで、中学1年の長女(12)と小学5年の長男(10)がいる。
10年8月からは休職中だが、現在も微熱や頭痛が続く。
ほとんど寝たきりで、移動には電動車いす。子供たちが食事作りなど身の回りの世話をしている。
漢方薬を服用し、血液循環をよくするマッサージを受けると、少し楽になるという。
「思うように動けず、子供につらい思いをさせている」

「CFSの患者は働き盛りの20代~40代に多く、女性の割合が高い」と
CFS治療の第一人者で、関西福祉科学大教授の倉恒弘彦さんは指摘する。
患者は全国に30万人以上と推測する。

CFSは激しいだるさや脱力感、微熱が続き、筋肉や関節が痛むのが特徴だ。
それが半年以上続き、日常生活に支障が生じていることなどが診断基準でリンパ節の腫れを根拠にする医師もいる。
だが一般的な検査では異常は見つからず、詐病を疑われる場合もある。
女性も、症状が急激に悪化して近隣の診療所に駆け込んだ際に、CFSについて伝えると
「(CFSとは)診断できない。処置できない」と言われたという。

多くの患者は身体的な症状だけでなく、不眠や思考力、集中力の低下などの症状も訴える。
東京・池袋の「池袋内科」の井上幹紀親(みきちか)さんは
「うつ病との区別が難しく、病院を渡り歩く患者も多い」と話す。
症状としては、内科と精神科にまたがっているため、双方の協力が重要という。

発症のメカニズムは解明されていないが、患者の血液を調べると、何らかのウィルスが見つかるケースがあり、倉恒さんは免疫との関連性を指摘している。

患者は血液中の活性酸素が通常より高いことが特徴で、活性酸素を減らす薬を出すこともある。
ただし、現状では、それぞれの症状を軽減する対症療法しかない。
通常の日常生活に戻れる患者もいるが、10年以上も症状が軽減せず、苦しむ人もいる。

倉恒さんらが参加する厚生労働省の研究班では、自律神経のバランスを指先の脈拍で調べるなど、新たな診断基準づくりを進めている。
倉恒さんは「疲れを感じたら休息し、それでも改善しなければ、まずは専門医に相談を」と話している。


福祉サービスの対象外

CFSの患者には、重症になると寝たきりで、食事や介助が必要な人もいる。
だが、症状が一定せず、身体障害者手帳の取得は難しい。
4月施行の障害者総合支援法で、障害者手帳を持っていない難病患者も家事介助や補助具支給など、福祉サービスを受けられるようになったが、CFSは対象外だ。

東京都練馬区の関町内科クリニックの申偉秀(しんいす)さんは
「病名の『疲労』という言葉は実態を正しく表現していない。誤解を与え、社会保障を受けられない一因になっているのでは」と指摘する。
英国やカナダの一部医師だちは、重症患者は脳などに炎症があることから「筋痛性脳脊髄炎」への病名変更を提唱しているという。
申さんも病名変更には賛同し、「重症患者には、優先的に福祉サービスを受けられるようにしてほしい」と話す。



慢性疲労症候群
北陸中日新聞:平成25年4月9日朝刊

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